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HybriScan迅速微生物検査システム

原材料から最終製品までの食品製造における微生物汚染の日常的な管理において、従来の標準的な培養ベースの方法は時間がかかり、結果が得られるのに2~15日かかることも少なくありません。メルクのHybriScan は、高価なPCR法を使用することなく、腐敗生物や病原菌を分子的に迅速かつ正確に検出します。HybriScan 分子スクリーニングシステムは、飲料、水、食品の安全性と品質管理に適しています。

迅速微生物試験法:サンドイッチハイブリダイゼーション

HybriScan システムは、サンドイッチハイブリダイゼーションを用いた微生物特異的rRNAの検出に基づいています。この試験法には、遠心分離機とサーマルミキサーが必要です。オプションでマイクロプレートリーダーが必要になることもあります。HybriScan Dキット(定量キット)では2時間、HybriScan Iキット(同定キット)では約1時間で、分析が完了します。定性試験の結果は目視で確認し、定量測定ではマイクロプレートリーダーを用います。

HybriScan<sup>™</sup> システムのスクリーニングワークフローには、増菌培地におけるサンプルの前培養が含まれます。遠心分離後、サンプルはインキュベーション、固定化、精製を経て、最後に検出されます。読み取りは10分以内で行われ、分析にかかる合計時間は2~2.5時間です。

図1.HybriScanシステムによるスクリーニングのワークフロー(分析時間は約2~2.5時間)

サンドイッチハイブリダイゼーションの感度・特異性・適応性

サンドイッチハイブリダイゼーションは、非常に感度が高く、細菌や酵母に含まれる標的のrRNA分子をアトモルレベルで検出します。1-3これらの細胞は、多数のrRNA含有リボソームで構成されています。1つの細胞には数千コピーのrRNAが含まれていますが、DNAは1コピーしかありません。サンドイッチハイブリダイゼーションは被検対象物の影響を受けないため、未精製の生体試料でも高い感度が得られます。HybriScanシステムでは、特異性の高いプローブを用いるため属・種レベル両方の検出が可能です。そのためビール、ワイン、ノンアルコール飲料、飲料水に加えて、さまざまな食品および廃水に含まれる微生物のモニタリングなど、多くの分析分野で利用されています。

微生物検出・同定用HybriScan<sup>™</sup>キット

図2.HybriScanテクノロジー

  • 生きている微生物のみを検出-死滅した菌による偽陽性を最小化
  • 被検試料の影響を受けない
  • 属・種レベルの検出
  • 増菌培養からわずか2時間で結果を取得
  • 広い適用範囲:ビール、ワイン、ノンアルコール飲料、飲料水、食品、廃水
  • 培養不可能な微生物の検出に使用可能

ほかの微生物検出法と比較したHybriScanテクノロジーの長所

HybriScan 廃水中の総菌数計測

廃水用キット(HybriScanD 廃水中のMicrothrix parvicella用および HybriScanD 廃水中の総菌数計測用)には、総菌数、Microthrix属菌数、総菌数中のMicrothrix属の比率を計算するための以下のエクセルシートが含まれています。

HybriScanD(検出)キット
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HybriScanI(同定)キット
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参考文献

1.
Huhtamella S, Leinonen M, Nieminen T, Fahnert B, Myllykoski L, Breitenstein A, Neubauer P. 2007. RNA-based sandwich hybridisation method for detection of lactic acid bacteria in brewery samples. Journal of Microbiological Methods. 68(3):543-553. https://doi.org/10.1016/j.mimet.2006.10.009
2.
Leskelä T, Tilsala-Timisjärvi A, Kusnetsov J, Neubauer P, Breitenstein A. 2005. Sensitive genus-specific detection of Legionella by a 16S rRNA based sandwich hybridization assay. Journal of Microbiological Methods. 62(2):167-179. https://doi.org/10.1016/j.mimet.2005.02.008
3.
Rautio J, Barken K, Lahdenperä J, Breitenstein A, Molin S, Neubauer P. 2003. Microb Cell Fact. 2(1):4. https://doi.org/10.1186/1475-2859-2-4
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