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トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン 塩酸塩 溶液

0.5 M, pH 7.0(aqueous solution; pH was adjusted with ammonium hydroxide)

• 別名: TCEP
• 実験式（ヒル表記法）: C₉H₁₅O₆P · HCl
• CAS番号: 51805-45-9
• 分子量: 286.65
• MDL番号: MFCD00145469
• UNSPSCコード: 12352128
• PubChem Substance ID: 24883469
• NACRES: NA.25

特性

• 品質水準: 200
• 濃度: 0.5 M
• 屈折率: n20/D 1.367
• pH: 7.0(aqueous solution; pH was adjusted with ammonium hydroxide)
• 密度: 1.041 g/mL at 25 °C
• SMILES記法: Cl.OC(=O)CCP(CCC(O)=O)CCC(O)=O
• InChI: 1S/C9H15O6P.ClH/c10-7(11)1-4-16(5-2-8(12)13)6-3-9(14)15;/h1-6H2,(H,10,11)(H,12,13)(H,14,15);1H
• InChI Key: PBVAJRFEEOIAGW-UHFFFAOYSA-N

詳細

詳細

トリス（2-カルボキシエチル）ホスフィン（TCEP）は、水性溶液中でジスルフィド結合を開裂するためにきわめて有効です。TCEPは、他のトリアルキルホスフィン（トリブチルホスフィン）とは異なり、水に溶解し無臭です。また2-メルカプトエタノールよりも低毒性です。このような利点があるため、TCEPは他の還元剤よりも優れています。

本化合物はトリアルキルホスフィンクラスに属します。

アプリケーション

また、トリス（2-カルボキシエチル）ホスフィン（TCEP）は以下の用途に使用されています：

• 合成ペプチドのシステイン残基の切断
• RNA Sequential Probing of Targets（SPOT）imaging用の還元バッファー
• オリゴヌクレオチドの還元
• ミトコンドリア単離時の還元剤

トリス（2-カルボキシエチル）ホスフィン（TCEP）は、SDS-PAGE、質量分析、システイン特異的タグの標識、システイン含有化合物の修飾など、いくつかの下流用途に使用できます。TCEPはタンパク質サンプルの酸化を防ぐことから、酵素活性を保存するために役立つ有効なバッファー成分となります。TCEPは、グルタチオンの還元および測定に使用されています。

生物化学的／生理学的作用

トリス（2-カルボキシエチル）ホスフィン塩酸塩溶液は、ジスルフィド結合を還元し、タンパク質の他の官能基を無変化で残します。

非メルカプタン還元剤として、TCEPはチオール含有化合物に固有の毒性を回避します。TCEPは、ボツリヌス神経毒B重鎖／軽鎖複合体を破壊でき、最終的には毒素の毒性を破壊できます。ボツリヌス神経毒B重鎖／軽鎖複合体は単一のジスルフィド結合で結び付けられており毒素のエンドサイトーシスを引き起こします。ジスルフィド結合サブユニットは多くの毒素（リシン、ヘビ毒、すべてのBoNT血清型など）に特徴的であるため、TCEPは毒素投与時の予防的救済に有用と考えられます。

安全性情報

• ピクトグラム: GHS05
• シグナルワード: Danger
• 危険有害性情報: H314
• 注意書き: P280 - P303 + P361 + P353 - P304 + P340 + P310 - P305 + P351 + P338 - P363 - P405
• 危険有害性の分類: Eye Dam. 1 - Skin Corr. 1B
• 保管分類コード: 8A - Combustible corrosive hazardous materials
• WGK: WGK 1
• 個人用保護具 (PPE): Faceshields, Gloves, Goggles, type ABEK (EN14387) respirator filter